ノンクラスプデンチャー(入れ歯)とインプラントどっちがいいの?詳しく解説
2023.11.15
皆さん、こんにちは!今回は、欠損した箇所に施す二つの代表的な自費治療「ノンクラスプデンチャー(入れ歯)」と「インプラント」について、それぞれの特徴、メリット、デメリットを解説し、皆さんが自分の状況に最適な選択をするための情報を提供します。
ノンクラスプデンチャーとは何か?
ノンクラスプデンチャーは、従来の金属のバネ(クラスプ)を使用しない入れ歯です。主に高分子材料で作られ、自然な見た目が得られるだけでなく、装着感も向上しています。金属アレルギーの心配がなく、金属を使わないため口内の違和感が少ないのが特徴です。
ノンクラスプデンチャーのメリット
・自然な見た目で目立ちにくい
・取り扱いが簡単
・調整が容易で快適な装着感
・比較的安価な自費診療(当院の価格一か所:¥60.500~)
・固定力が弱まる可能性がある
・耐久性がインプラントに劣る
・骨の吸収を完全には防げない
インプラントの概要
インプラントは、失った歯の根元を人工的に再現する治療です。チタンなどの金属で作られたインプラント体を顎の骨に埋め込み、その上に人工歯を装着します。自分の歯に近い使用感と強固な固定力が得られます。
インプラントのメリット
長期的な耐久性と安定性
自然な見た目と使用感
隣接する歯を削る必要がない
骨の吸収を防ぎ、顎の健康を保つ
デメリット
治療費用が高額になることがある(当院価格:¥462.000~)
手術が必要で治療期間が長い
どちらを選ぶべきか?ノンクラスプデンチャーとインプラントの比較
■費用
ノンクラスプデンチャーはインプラントに比べて初期費用が安いですが、メンテナンスや交換による長期的なコストを考慮する必要があります。
インプラントは初期にかかる費用は高額ですが、適切なケアを行えば一生持続する可能性があります。
■治療期間と手術
ノンクラスプデンチャーは比較的短期間で治療を完了することができます。(約2週間)
インプラントは手術が必要であり、歯が入るまでに3ヶ月程度要することがあります。
■機能性と快適さ
ノンクラスプデンチャーは取り外しが可能で日々のケアが簡単ですが、食事中のズレが気になることがあります。
インプラントはまるで自分の歯のような固定力があり、食事や会話において自信を持って使用することができます。
■審美性
ノンクラスプデンチャーは自然な見た目を実現でき、金属が見える心配がありません。
インプラントもまた非常に自然な見た目が得られ、隣接する歯を削る必要がないため、口内の健康を保つことができます。
■健康状態と適応性
一部の患者さんでは、医療上の理由からインプラントが適さない場合があります。
ノンクラスプデンチャーは多くの患者さんに適用可能ですが、長期的な骨の吸収による影響を考慮する必要があります。
患者さんへのアドバイス
■あなたのニーズに合った選択をするためには、以下のステップを検討してください
・詳細な口内検査
歯科医師による口腔検査をし、現在の口内状況を正確に把握します。
・歯科医師との相談
治療内容や治療計画、どんな治療が可能かについて詳細に話し合います。
特に不安に思っていることや自身の悩みや希望は必ず歯科医師に伝えてください。
・費用対効果の検討
長期的なコストも含めて総合的に評価します。
・ライフスタイルへの影響の考慮
日常生活における影響を思慮します。例えば『あまりまめな方ではないから、入れ歯だと付け忘れることが多いかもしれない』、『仕事が忙しく定期的に治療に通えない』、『食べ物に制限されたくない』などがあげられます。
・リスクとメリットの理解
それぞれの治療法の長所と短所を認識します。
最後に
この記事があなたの選択を支援するための情報となり、美しく健康な笑顔を取り戻す一助となれば幸いです。
記事の著者
しんぽ歯科医院 院長 新保 城一
しんぽ歯科医院は平成9年の開業当初より一貫して最先端の予防歯科医療の普及に取り組んでまいりました。
最初は治療目的で来院された方も歯科において予防がいかに重要であるかを十分に納得され、現在多くの方々が定期的にメインテナンスを目的として来院されています。
- アメリカインプラント学会
- 日本口腔衛生学会
- 日本歯周病学会
- JAID海外学術担当理事
- USC(南カルフォルニア大学)客員研究員
- ハーバード大学歯学部 リサーチコラボレーター
- 日本大学松戸歯学部歯周病学講座研究生
- 日吉歯科診療所 オーラルフィジシャン認定医
(予防歯科の日本における第一人者、熊谷崇先生に師事)