インプラント治療ができない場合とは?詳しく解説

2023.11.06

皆さん、こんにちは!今回はインプラント治療ができない場合や難しい場合について詳しく解説していきます。インプラント治療は歯を失った人々にとってとても重要な治療法であり、自然な噛む力や美しい笑顔を取り戻す助けとなります。

しかし、残念ながら、すべての人に適しているわけではありません。では、どのような場合にインプラント治療ができないのか、その理由と代替手段について見ていきましょう。

 

  1. 十分な骨量がない場合

インプラント治療には、インプラントを安定して配置するために十分な骨量が必要です。歯が失われてから時間が経過すると、骨が吸収されることがあり、骨量が不足してしまうことがあります。また、一部の人は元々骨量が不足していることもあります。

インプラントと骨がしっかりと結合することで、インプラントはその機能を果たします。

そのため、骨が十分でないとしっかり結合せずグラグラしたり、最悪の場合抜け落ちてしまう可能性もあります。

また、インプラントが骨を突き抜けてしまったり、歯肉から露出してしまったりする可能性もあり、安全性も良くありません。

このような場合、インプラントを受ける前に骨造成手術が必要となります。

  1. 歯周病が進行している場合

歯周病は歯茎や周囲の組織に影響を及ぼす疾患であり、インプラント治療の成功に重要な影響を与えます。進行した歯周病が存在する場合、インプラントの周りの組織が炎症を起こし、治療の成功率が低下します。まずは歯周病の治療を行い、状態が安定した後にインプラント治療を検討することが必要です。

  1. 健康状態が悪い場合

一般的に、インプラント治療を受ける患者は健康であることが求められます。重度の糖尿病、心臓病、または免疫不全症状を持っている場合、インプラント治療は適していないことがあります。手術を受ける前に、医師との相談が必要です。そのため何らかの持病を抱えている方は必ず歯科医師にお伝えください。健康状態が安定していない場合、他の治療法が選択肢として考慮されます。

  1. 喫煙者の場合

喫煙はインプラント治療の成功率を低下させるリスク要因の一つです。タバコの成分が血液循環を妨げ、骨組織の再生を妨げる可能性があります。喫煙者はインプラント治療を受ける前に禁煙を検討することが重要です。

  1. 年齢による制約

成長が完了していない子供や若い青年の場合、骨の成長が未完成であるため、インプラント治療は適していないことがあります。一般的に、成人になるまで待つことが推奨されます。

  1. 特定の医療状態や薬の使用がある場合

一部の医療状態や薬物の使用は、インプラント治療に制約を与えることがあります。例えば、抗凝固薬を服用している場合、出血のリスクが高まり、手術後の回復が難しくなる可能性があります。また、放射線療法や化学療法を受けている場合も、骨組織が適切に回復しづらいことがあります。

  1. 噛む力の要求が高い場合

スポーツ選手や格闘家など、噛む力への要求が高い場合、インプラント治療の安定性を確保するために特別な手術や補強が必要となることがあります。

 

改善や対策について

上記のような状況でも治療が可能な場合もあります。以下ではその方法解説していきます。

  1. 骨造成手術を検討する

骨量が不足している場合、骨造成手術が選択肢となります骨造成手術を受けることで、インプラント治療の可能性が広がります。

当院で扱っている骨造成の種類

・サイナスリスト:顎の骨の高さが5mmに満たない場合に適応されます。

・ソケットリスト:骨の高さが5mm以上あるケースに適応されます。

・CGF再生療法:CGFの最大のメリットは安全性。患者さんご自身の血液から抽出される成分を治療に使用します。

  1. 歯周病治療を受ける

進行した歯周病がある場合、まずは歯周病の治療を受けることが重要です。歯周病をコントロールし、炎症を軽減させることで、インプラント治療の成功率が向上します。

  1. 健康状態を改善する

健康状態が治療に適さない場合、医師と協力して健康状態を改善することが必要です。体調が安定し、手術や治療へのリスクが軽減されるまで待つことが選択肢となることもあります。

  1. 他の歯科治療法を検討する

インプラント治療が難しい場合、他の歯科治療法を検討することができます。例えば、入れ歯、ブリッジなどがあります。

また入れ歯に関しては金属がない自然な見た目のタイプの入れ歯もあり、最近ではインプラント手術ができない患者様やインプラント手術をしたくない患者様に多く選ばれています。

治療方法は担当の歯科医と相談し、最適な選択肢を見つけることが大切です。

  1. 禁煙をする

喫煙者の場合、禁煙を検討することは非常に重要です。喫煙はインプラント治療の成功率を低下させる要因の一つであるため、禁煙が治療の成功に向けた大きなステップとなります。

  1. 定期的な歯科検診を受ける

口腔健康を維持するために、定期的な歯科検診とクリーニングを受けることが非常に重要です。

 

 

以上が、インプラント治療ができない場合の一般的な理由と対策です。

健康な笑顔を取り戻すために、適切な治療法を見つけるお手伝いができることを願っています。疑問や質問があれば、お気軽にお尋ねください。

当院のインプラントの症例

記事の監修

しんぽ歯科医院 院長 新保 城一

 

しんぽ歯科医院は平成9年の開業当初より一貫して最先端の予防歯科医療の普及に取り組んでまいりました。

最初は治療目的で来院された方も歯科において予防がいかに重要であるかを十分に納得され、現在多くの方々が定期的にメインテナンスを目的として来院されています。