Academy of osseointegration Ⅳ
2014.03.15
千葉県松戸市小金原しんぽ歯科医院の新保です。
先週のシアトルでの学会は大変有意義でした。
はじめてのシアトルでしたが雨が多く寒い町でした。大きな町を想像していましたが意外とこじんまりしていました。
但し町の至る所に物乞いやボロボロの服を着たインディアンがいたりと貧富の差の激しさが印象的でした。
4年ぶりのAOでしたが今回の目的は3つ。
AOは数あるインプラントの学会のうちでも権威のある学会なので最新の情報や一流の歯科医の発表や講演が沢山見聞き出来ます。今回も行く前から好奇心そそられる発表ばかり。日本にいて一度にこれだけの演者の話を聞くことは出来ません。
2つ目はAO始まって以来のインターナショナルシンポジウムを聴講すること。
誰しもが認める日本のインプラント第1人者小宮山先生を筆頭に中国や韓国でなく日本を代表する歯科医が次々と発表するのは日本人にとって感無量でした。
もちろん素晴らしい発表であったことは言うまでもありませんでした。
小宮山先生より発明したブローネマルク先生の言葉を紹介
「インプラント療法という者は、患者が先に亡くなるか、君が先に出来なくなるか、どちらかまで関係が続く仕事だから、そのつもりで臨床に接しなさい。
それは、我々歯科医は自分たちの治療に対して長年に渡って責任を持たなければならないという事です」
一同身が締まる思いでした。
3つ目は前AO で故宇野沢会長の師匠Peter Moy先生に亡くなった状況を直接報告する事でした。
おかげ様で朝の講演後にお話し出来ました、スタディグループの他のメンバーと持参した遺影と共に写真を撮りたかったのですが中々皆忙しく残念ながら出来ませんでした。
今回の学会のテーマReal problem Real Solution
まさに開業医にはピッタリのテーマです。
4年前は骨造成やその材料、術式がそのほとんどでしたが広く行き渡った現在、過去の治療からの検証、リカバー、メインテナンスをどうしていくかというテーマも数多く有り実際の毎日の臨床にすぐに生かせる内容ばかりでした。
また土曜の朝のスイス開業Frank先生のショート、ナローインプラントの次がトロント開業のLelie先生のザイゴマインプラント2人のやりとりに観衆は爆笑。あまりにもコンセプトが違うので。
ザイゴマインプラントは骨が全く無く造る事も難しい場合に頬骨に向けて長ーい釘の様なインプラントの事ですかなりレア。
短いのからながいものまでそれだけ裾野が広がり多様化した証拠です。
日本歯科大学の同級生達、ジョセフカーン教授、トッド教授との再会もうれしい時間でした。
そしてボーイング社の工場に併設されている航空博物館を貸し切りにしてのプレジデントパーティーは圧巻でした。
広い博物館の中はライト兄弟の飛行機、大統領専用機エアーフォースワンはじめ沢山の展示が間近に見れジャズバンドの演奏を聴きながら楽しい食事となりました。
展示の中でも初めてみる日本陸軍j野戦闘機隼には感動
第二次世界大戦の戦闘機が数多く展示されてはいたものの有色人種国家の戦闘機は隼のみ。
もちろん性能は文句なし。
その当時木造の家に住み、自家用車も無い極東のちっぽけな国で次々と名戦闘機を作り出した技術には唯々頭が下がります。
山本五十六元帥の一式陸攻を撃墜したP-38のパイロットの証言のビデオをアメリカ人達とビール飲みながら見れる良い時代に生まれた事を痛感しました。
来年はサンフランシスコです
是非参加したいと思います。
気持ちよく送り出して頂いた患者さん始め留守を守ってもらったスタッフに感謝です。