インプラントの真実|後悔しないために知っておくべきこと

2025.04.23
インプラント治療は失った歯を補うための画期的な治療法として多くの人に選ばれています。しかし、インプラントに関する情報には誤解も多く、「本当に安全なのか?」「寿命はどれくらい?」など、不安を感じる人も少なくありません。
この記事では、インプラントの真実についてメリットやデメリット、成功のポイントなどをわかりやすく解説します。
1. インプラントはどんな治療?
インプラントとは人工歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工の歯を装着する治療です。天然歯とほぼ同じ見た目と噛み心地を再現できるため入れ歯やブリッジと比較しても優れた治療法とされています。
インプラントの構造
インプラントは、以下の3つのパーツで構成されています。
- フィクスチャー(人工歯根)…チタン製で、顎の骨と結合する
- アバットメント(連結部分)…人工歯を支える役割
- 上部構造(人工歯)…セラミックなどで作られ、自然な見た目
2. インプラントのメリットとデメリット
メリット
✅ 自然な噛み心地:自分の歯と同じように噛める
✅ 周囲の歯に負担がかからない:ブリッジのように隣の歯を削る必要がない
✅ 見た目が美しい:天然歯に近い見た目で、違和感が少ない
✅ 骨が痩せにくい:歯を失うと顎の骨が減少しやすいが、インプラントは骨を刺激して維持できる
デメリット
❌ 手術が必要:顎の骨に人工歯根を埋め込む手術が必要
❌ 治療期間が長い:骨と結合するのに3~6ヶ月かかることも
❌ 費用が高額:1本あたり30万~50万円が相場
❌ 定期的なメンテナンスが必要:セルフケアと歯科での定期検診が不可欠
3. インプラントは一生もつのか?
「インプラントは永久に使える」と思われがちですが、実際は適切なケアをしなければ寿命が短くなります。
インプラントの寿命の目安
一般的に、インプラントの寿命は10~20年以上といわれています。ただし、しっかりとメンテナンスをすれば30年以上使えるケースもあります。
長持ちさせるポイント
🦷 毎日のセルフケアを徹底する(歯磨き・フロス・マウスウォッシュの活用)
🦷 定期的に歯科医院でメンテナンスを受ける(3~6ヶ月に1回)
🦷 噛み合わせをチェックする(歯ぎしり・食いしばりの対策をする)
🦷 喫煙を避ける(タバコはインプラントの寿命を縮める要因)
4. インプラント治療の成功率とリスク
インプラントの成功率は**90~95%**と非常に高いですが、まれに失敗するケースもあります。
失敗の原因
❌ インプラント周囲炎(細菌感染による歯周病のような症状)
❌ 骨の量が足りない(骨が少ないとインプラントが定着しにくい)
❌ 噛み合わせの不具合(噛み合わせが悪いとインプラントに過度な負担がかかる)
失敗しないためのポイント
✅ 経験豊富な歯科医を選ぶ(インプラント専門医のいるクリニックがおすすめ)
✅ 術前にしっかり検査を受ける(CTスキャンで骨の状態を確認)
✅ 治療後のケアを怠らない(メンテナンスを継続する)
5. インプラントが向いている人・向いていない人
向いている人
✔ 健康な人(糖尿病や重度の歯周病がない)
✔ 失った歯を自然に再現したい人
✔ 入れ歯やブリッジに違和感がある人
向いていない人
❌ 糖尿病などの持病がある人(感染リスクが高い)
❌ 喫煙者(傷の治りが遅くなる)
❌ 骨の量が少ない人(骨を増やす手術が必要な場合も)
まとめ|インプラント治療を受ける前に知っておくべき真実
🔹 インプラントは自然な噛み心地と見た目を再現できるが、手術が必要
🔹 適切なメンテナンスをすれば、10~30年以上使える
🔹 成功率は高いが、インプラント周囲炎などのリスクもある
🔹 歯科医院選びが重要!経験豊富な専門医を選ぶ
インプラントは適切な知識を持ち信頼できる歯科医のもとで治療を受ければ、高い満足度を得られる治療法です。後悔しないために、事前によく調べ、自分に合った治療を選びましょう!
記事の監修
しんぽ歯科医院 院長 新保 城一
しんぽ歯科医院は平成9年の開業当初より一貫して最先端の予防歯科医療の普及に取り組んでまいりました。
最初は治療目的で来院された方も歯科において予防がいかに重要であるかを十分に納得され、現在多くの方々が定期的にメインテナンスを目的として来院されています。
- アメリカインプラント学会
- 日本口腔衛生学会
- 日本歯周病学会
- JAID海外学術担当理事
- USC(南カルフォルニア大学)客員研究員
- ハーバード大学歯学部 リサーチコラボレーター
- 日本大学松戸歯学部歯周病学講座研究生
- 日吉歯科診療所 オーラルフィジシャン認定医
(予防歯科の日本における第一人者、熊谷崇先生に師事)