歯科界の巨匠 逝く

2017.05.19

松戸市小金原しんぽ歯科医院の新保です。

5月14日でしんぽ歯科医院も開業20年となりました。

時を同じくして悲しい知らせが

歯科界の重鎮

染谷成一郎先生がお亡くなりになり
落合斎場でのお通夜に参列してきました。
我々の業界では義歯治療の大家として長きにわたって臨床、教育と多くの歯科医師を育ててきました。
僕は開業してまもなく自費治療を学ぶ為に毎週水曜日休診にして大久保にある染谷先生の診療室に見学に数年間通わせてもらい基礎から難症例まで一から教えていただきました。
事のはじまりは
勤務医時代は保険診療を中心にやっていたのですが小金原で開業してみると来てくれる患者さんの多くが自費診療を希望され、とくに年配の患者さんは多少費用がかかっても良いので具合の良い入れ歯をつくってほしいと言われることが多く困って先輩に相談したところ染谷先生のところに行きなさいと言われおそるおそる行ったのがはじまりでした。

「臨床の達人」という本が出るほど

神様みたいな存在でその当時75歳くらいの先生でしたが現役バリバリで診療していて若造の僕などがおいそれと見学させてもらえるような雰囲気ではありませんでした。
しかしちゃっかりスタッフの皆さんにも可愛がってもらい毎週楽しく通わせてもらっていました。
現在しんぽ歯科医院は夜は6時までですが開業当初は8時まで診療していました。
染谷先生に「新保君良い治療をめざすなら夜間診療はやめなさい」と言われ次の日から6時で終わりにすることで医療ミスを未然に防ぐこととなりまたスタッフの満足度は計り知れないこととなりました。

またアポイントもひとりの患者さんを1時間から2時間かけて丁寧に治療する医院の体制も僕にははじめてでスタッフも連れて皆で見学させてもらい雰囲気づくりから接遇まで大変良い勉強となりました。

先生がお亡くなりになり改めて自分の臨床を振り返るといかに多くの治療の中に先生から学んだことの多さに気がつかされました。

長い間ありがとうございました。