歯科医院と美容外科のボトックス治療の違いとは?選び方のポイントを解説!

2024.10.31

ボトックス治療は、美容や健康目的で広く利用されています。歯科医院や美容外科の両方でボトックス注射が受けられますが、それぞれの治療には目的や効果、施術のアプローチに違いがあります。今回は、歯科医院と美容外科で行われるボトックス治療の違いを解説し、自分に合った治療の選び方をお伝えします。

1. 歯科医院でのボトックス治療の目的

歯科医院でのボトックス治療は、主に歯や顎の問題に焦点を当てています。以下のような症状改善が主な目的です。

  • 歯ぎしりや食いしばりの抑制
    顎の筋肉が過剰に働くことで起こる歯ぎしりや食いしばりを改善します。咬筋へのボトックス注射で筋肉の動きを抑え、歯や顎への負担を軽減する効果があります。
  • 顎関節症の治療
    顎関節症に悩む方の症状緩和を目指して行われる治療です。ボトックスによって筋肉の緊張を和らげ、痛みや不快感を軽減します。

2. 美容外科でのボトックス治療の目的

一方で、美容外科でのボトックス治療は、主に美容面に焦点を当てています。代表的な治療目的は以下の通りです。

  • しわ改善
    額や目尻、眉間などにできる表情じわを軽減するために行われます。ボトックスは筋肉の収縮を抑えるため、表情によるしわを自然に目立たなくします。
  • フェイスラインの引き締め
    フェイスラインをシャープにするためにボトックスが使われます。小顔ボトックスと呼ばれることもあり、特にエラの張りが強い方は、咬筋にボトックスを注射することでフェイスラインがすっきりする効果があります。
  • 多汗症の治療
    美容外科では、手のひらや脇の下などの多汗症治療にもボトックスが利用されます。汗腺に作用して汗の分泌を抑える効果が期待できます。

3. 歯科医院と美容外科の違い

歯科医院と美容外科では、治療の目的やアプローチが異なります。それぞれの違いを以下にまとめます。

歯科医院 美容外科
主な目的: 歯ぎしり、顎関節症 主な目的: しわの改善、小顔効果、多汗症
治療の焦点: 歯や顎の健康を改善 治療の焦点: 美容的な見た目の改善
施術部位: 咬筋、顎周り 施術部位: 額、眉間、目尻、フェイスラインなど
治療の専門性: 歯や顎の構造に詳しい歯科医師が担当 治療の専門性: 美容医療に精通した専門医が担当

 

4. どちらを選ぶべきか?

ボトックス治療を受ける際は、自分の症状や目的に応じて適切な医療機関を選ぶことが重要です。

  • 歯ぎしりや顎関節症に悩んでいる場合
    これらの症状を改善したい場合は、歯科医院でのボトックス治療が適しています。歯や顎に関する深い知識を持つ歯科医師による治療を受けることで、効果的な改善が期待できます。
  • しわやフェイスラインを整えたい場合
    美容的な目的でボトックスを利用したい場合は、美容外科での治療が向いています。顔全体のバランスを考慮しながら、専門的なアプローチで施術が行われます。

5. まとめ

歯科医院と美容外科で行われるボトックス治療は、目的や効果が異なります。歯ぎしりや顎関節症を改善したい場合は歯科医院、美容的な改善を目指す場合は美容外科での治療が効果的です。それぞれの医療機関で提供される治療についてよく理解し、自分に合った選択をしましょう。

 

記事の著者
しんぽ歯科医院 院長 新保 城一

しんぽ歯科医院は平成9年の開業当初より一貫して最先端の予防歯科医療の普及に取り組んでまいりました。

最初は治療目的で来院された方も歯科において予防がいかに重要であるかを十分に納得され、現在多くの方々が定期的にメインテナンスを目的として来院されています。