ヨーグルトで口腔内環境を改善

2023.06.27

千葉県松戸市小金原 しんぽ歯科医院です。

5月26日~7日に開催された第66回春季日本歯周病学会学術大会にて、乳酸菌Lactobacillus delbrueckii ssp. bulgaricus OLL1073R-1で発酵したヨーグルトの摂取により、口腔の病原菌に反応する唾液中のIgA(抗体の一種であり、病原体に結合することで体内への侵入を防ぐ働きがある)抗体量が増加することを確認し、IgA抗体を介して口腔細菌叢が改善する可能性が示唆された、と発表されました。

P.g.:ポルフィロモナス・ジンジバリス:歯周病の原因菌                               F.n.:フソバクテリウム・ヌクレアタム:歯周病関連菌、大腸がんにも関連しているといわれている。

 

ものすごく簡単に説明すると、ヨーグルトを毎日食べると歯周病になりにくくなるかも、ということらしいです。

これまでも、この乳酸菌で発酵したヨーグルトを食べることで、風邪罹患リスク低減効果とか、インフルエンザウイルスやヒトコロナウイルスに反応する唾液中のIgA抗体量の増強効果などが発表されてきたそうです。そういえば、ヨーグルトを食べると、風邪にかかりにくくなる、花粉症が改善される、コロナになりにくくなるという記事を読んだような記憶はあります。

ヨーグルトって、凄いですね。体に害を及ぼすほぼすべての菌に有効なのでは?と思ってしまいます。

スーパーに行くと、いろいろな種類のヨーグルトが並んでいます。今回の学術大会で発表された乳酸菌で発酵したヨーグルトはその中の一部ですが、すべてのヨーグルトで同じような効果が得られるといいな、と思う次第です。

論文について、もう少し知りたいという方はこちらからどうぞご覧になってください。